1. 志賀高原から渋峠
1994年10月23日(日)に車で長野県志賀高原から群馬県草津温泉へ抜けようとして、志賀高原の最高地点を渋峠(草津峠)(国道292号線、標高2152メートル)に向かっている時に、突然冬型の季節風が吹き始めて、激しい風雪となり、志賀高原では見る見る雪が降り積もり、あっという間に約5センチの積雪になってしまいました。まさか、この時期に雪に遭うとは思いもしなかったので、非常に慌てました。一応、タイヤチェーンは備えてはあるもののチェーンを装着する余裕は全くなく、積雪でスリップして動けなくなる前に、ノーマルタイヤのまま渋峠への上り坂を走り続けるしかありませんでした。このため、積雪の様子を撮影するチャンスがなかったのが残念です。
この降雪の中、太陽が雲を通して透けて見えることもありましたので、雪雲の厚さは比較的薄いようです。風雪の中、渋峠近くまで急いで車を走らせると、渋峠では晴れ間が出ていました。しかし、志賀高原で雪を降らせた雪雲の成れの果てが草津白根山(2018年1月23日昼前に水蒸気噴火が起こり、噴石が当たって、自衛隊員1人が亡くなり、11人が重軽傷を負った。間もなく噴火は沈静化した。)に到る尾根に未だ架かっています。それを撮ったのが、以下の写真です。ズームではありませんので、目の前、約300メートルの距離でしょうか。空中に舞っている雪がヴェールのように見えて、輪郭が暈けるのが雪雲の特徴で、日本海側の雪はこのような雲から降るようです。
なお、渋峠は、国道として最も標高の高い地点です。2番目に国道で高い地点は、八ヶ岳と蓼科山を結ぶ稜線の中ほどにある麦草峠(日本メルヘン街道と称される国道299号線、標高2127メートル)です。
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